※ 国土交通省告示第1543号による改正(平成15年12月9日) については、下記国土交通省ホームページをご覧ください。
http://www.icba.or.jp/kokuji/kaisei/S56_1100.htm
土塗り壁の作り方

 土壁ネットワークは、土壁ネットワーク・四国職業能力開発大学校共同試験の結果を踏まえ、土塗壁等に関する壁倍率の改正(国土交通省告示第1543号による改正・平成15年12月9日)に示された壁倍率を用いる際に参考になる指針として、このようなチェックリストおよび参考施工図を提案しました。(平成19年8月)

(0.一般事項

 土塗壁は数種類の自然材料を用い、何段階もの工程を経てつくられる複合壁です。耐力壁としての性能は、それらが適切に選ばれ施工されることによって発揮されます。このチェックリスト及び標準軸組施工図は、平成17年から19年にかけて香川県下で行われた壁土及び土塗壁に関する一連の実験結果※を基に、土塗壁を壁倍率1.0及び1.5の耐力壁として用いる場合に工事監理者が確認すべき要点を示したものです。工事監理者はこれを参考に各工程の確認を行い、その記録を保管してください。
 ※「土塗壁の耐震性向上のための物理的及び技術的研究」(土壁ネットワーク・四国職業能力開発大学校 共同研究)
 
(い)
(ろ)
(は)
中塗り土の塗り方
土塗壁の塗り方
倍率
(一)
両面中塗り
七センチメートル以上
一・五
(二)
両面中塗り 五・五センチメートル以上 一・〇
(三)
片面中塗り 五・五センチメートル以上 一・〇
【参考資料】告示別表第三 ※国土交通省告示第1543号による改正(平成15年12月9日)

1.壁土

(1)「荒壁土」は、材料製作業者(事業者名・所在地など)、使用する土の産出地、製造日の確認をしてください
(2)「中塗り土」は、材料製作業者(市販品は製造社名、商品名)を確認してください。

2.軸組および竹小舞

(1)軸組施工前の打ち合わせが大切です。「土塗壁軸組参考図」を参考に、「貫の寸法と本数及び割付」、「間渡し竹と割竹の本数及び割付」、「貫と間渡し竹のホゾ穴寸法」、「縄の種類」等を施工前に打ち合わせしてください。
(2)小舞下地施工前に軸組を確認してください。
(3)小舞下地完成後は各部を確認して、少なくともチェックリストにある確認箇所の写真を添付してください。必要に応じて添付する写真枚数は調整してください。

3.工程と塗厚
各工程別に「着手・完了日」と「全体の塗り厚」を記録してください。壁土、施工状況、施工完了状態の写真を添付してください。必要に応じて添付する写真枚数は調整してください
(1)荒壁
(2)裏返し
(3)大直し塗り
(4)中塗り(片面塗りの場合)
(5)中塗り(両面塗りの場合)

●図は柱間1間の場合を示しています。柱間半間の場合は中央部竪貫を柱に置き換えて考えてください。
●貫の標準寸法は15ミリ×105ミリです。貫厚を大きくすると壁土も厚く塗ることになり、建物重量が増える(建物が受ける地震力も大きくなる)ことに注意してください。1間巾の土塗壁の重量(軸組を含む)は500キログラム程度です。
●貫は内法貫を基準とし、間隔が900ミリ以下、3本以上となるように割り付けてください。
●貫は柱を貫通するのが理想的ですが、柱内で止める場合はできる限り差込代を長くするように心がけてください。
●間渡し竹には土壁を軸組に一体化する役割があるので、4辺とも必ずホゾ穴に差し込むようにしてください。
●貫と間渡し竹の釘打ちは壁の重量を支えたり、地震時の変形を防ぐために必要です。釘は貫部分にはN45、間渡し竹にはN32程度を用います。打った後は先端部を折り曲げてください。
●縄はワラ縄、シュロ縄、麻縄などを用いてください。ビニール縄は紫外線にあたると劣化するので注意が必要です。

※ 国土交通省告示第1543号による改正(平成15年12月9日) については、下記国土交通省ホームページをご覧ください。
http://www.icba.or.jp/kokuji/kaisei/S56_1100.htm